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朝日カルチャーセンター中之島教室『英語で学ぶ日本文化』July 4th, 2019

7月も下旬にさしかかり夏本番!と、言いたいところなのですが、雨の多い日が続いています。梅雨時期だから、雨は降って当たり前〜。なのですが、関東地方では涼しくてどんより雲リ空の日が続き、九州地方も台風の影響で豪雨に見舞われました。梅雨はしとしと雨の空176.png。そんなイメージもなくなって久しくない今日この頃。梅雨時期に、スコールのような大雨が降るのが定番となってきて、日本の夏の風物詩も変わってきているように感じます121.png
関西地方では今週には、梅雨明けかと言われています。天神さんの時期はどういうわけか晴れるのです。174.png
ちなみに祇園さんはどこかの日にちで雨が降るといわれています。13日、私は生徒のお一人からチケットをいただき、京都に橋を運びました。鉾見学と美味しいお抹茶と和菓子の舌鼓。しっかり雨の日となりました。176.png
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夏休みもはじまり、174.png 街は若者で溢れてます。活気に満ち溢れてて良いですね!どうぞ皆さん、夏を満喫しましょう!


では本題に入りましょう。7月の講座は7月4日でした。
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私の机の上に置かれた皆さんからのお菓子は、すっかり涼しげな夏色をしたスイーツで彩られています。いつも有難うございます。110.png

本日のトップバッターはM氏。タイトルは日本人は「座りすぎている!」146.png 現代人は長時間座っている!人々はデスクワークのため、座り、自宅でテレビやスマートフォンのために座る。その通りですね。なんと1日 60%は座って過ごしているようで、なんと!日本人が世界で一番座っている時間が長いそうです。日本人が420分/日に対し、ポルトガルでは150分/日。車社会のUSAでさえも240分/日だそうです。
確かに日本では、成人病の脅威たるものがよくメディアで紹介されています。実際、座りすぎは健康に影響を及ぼす恐れがあるとの研究結果も明らかになったそうです。専門家が指摘するところによると、肥満、糖尿病、脳血管疾患、認知症などに罹患するリスクが高まるそうです。下半身の筋肉を鍛えることが、基礎代謝を上げ、このような疾患を防ぐのに大きく役立つそうです。週に3回ほどは12キロを歩くM氏は非常に楽しみながら、色々なところを散策したり、美味しい食事を作ったりと日々の生活を楽しく快適に過ごされています。非常に興味深い内容でした。若い時は、健康であるということに疑問もなく・・、年々、心身ともに健康であることがなによりも、ありがたいことであることに気づかされます。

次に S氏は夏の風物詩について。さて、皆さんは日本の夏の風物詩というと、何を想像しますか?外国ではこの日本の風物詩をどうみているのかについて國學院大学の論文をもとにミニプレゼンをすすめてくれました。取り上げた夏の風物詩は二つ:花火大会と怪談です。109.png 海外の方の日本風物詩不思議は・・・・。① 欧米では花火というと年越しのイベントや独立記念日に打ち上げられる花火が一般ですが、なぜ日本には夏に何度も花火大会が開催されるのですか?という質問。次に、② なぜ、日本では夏に怪談話をするのですか?アメリカではハロウインに怖いお話がつきものです。皆さんはお分かりになるでしょうか?

打ち上げ花火の始まりは江戸時代い遡るそうです。享保18(1733)に隅田川で行われた水神祭がその由来とされています。当時、関西や江戸では、飢饉や疫病の流行で多くの死者がでました。その死者のための慰霊と悪疫退散のために水神祭が催されたそうです。付け加えて、日本の蒸し暑い気候が夜風にあたりながら花火を眺めるという夕涼みの文化として花火大会をより一層寝付かせたそうです。173.png

夏が怪談の季節になったのは、歌舞伎が夏に涼み芝居と称して、幽霊が出る恐ろしい演目例えば、「東海道四谷怪談」を上演したからだという説があるそうです。また、夏の怪談芝居は農村で行われていた民俗芸能「盆狂言」の伝統を引き継いでいるとも言われています。日本の夏にはお盆という行事があります。お盆は正月と並ぶ重要な1年の節目の行事です。お盆にはあの世から死者の霊魂が帰ってくると言われています。決して祖先の霊だけでなく祀る人の絶えた無縁仏や恨みを抱いてこの世を後にした怨霊も帰ってくると考えられており、お盆は死者の霊魂と交感する季節でありまた盆狂言のように怨霊の無念を語る季節でもある、つまり怪談の季節でもあるのです。


次にS女史のミニプレゼン。今回の天声人語は、梅をつける季節について。6月初旬になると大型スーパーに行くと、梅を漬けるためのタッパーや、梅や氷砂糖が、陳列棚に並びます。S女史も今年初めて、梅干しをつけたそうです。天声人語からの引用:梅の実の子と露の子と生まれ合ふ 中川宗淵169.png 梅雨の時期の雨つぶと梅の実が兄弟であるかのような絵が浮かんでくるようなイメージ。青梅は夏の季語です。
プレゼン後、梅酒の話へと・・・。暑い夏に梅酒に大きな氷をグラスに浮かべて、炭酸と割っていただくとすっきり!美味しいんだろうなあ。110.png  青きより出て琥珀の梅酒かな 福井まさこ169.png

Y女史は 冷泉家の乞巧奠(きっこうてん)について。七夕は中国の乞巧奠と呼ばれる中国の2000年前の伝説に由来します。奈良時代にはこの行事が宮中で行われていたそうです。現在も京都にある冷泉家ではこの七夕の行事を行っているそうです。例年は冷泉邸で行われていたそうですが、今年より、ホールで開催を決定することになったそうです。ご興味のある方は是非下をご参照ください。
A女史のミニプレゼンは二条城について。1994年にユネスコ世界遺産に登録された二条城は、京都のなかで、多くの観光客が訪れる場所の一つです。私も一度中を見学したことがあるのですが、鶯張りの廊下がいまでも一番印象深いです。さて、そんな二条城、地元の人はこの二条城にはそんなに行かないそうです。なぜなのか?それは、このお城が徳川家のものであったからです。もう一つの理由としてこの二条城が家康によって建てられたときに、この周辺の家々をでなければならなくなり、また宮中の所有していた神泉苑も多くの土地を明け渡さなくてはならないことになったそうです。ということで、そんな歴史背景があったとは知りませんでした。A女史の参考本はこちらです。私も一度、手にとってみよう146.png
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最後はLoutus Flowerについて M女史のミニプレゼンです。蓮は7月を代表する花です。仏教には深い関わりを持つ蓮の花。実は古代エジプトにおいても蓮は非常に重要な花で、復活や再生の象徴とされていました。蓮の花をあしらった壁画が数多く残っています。
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エジプトで見られる青色の睡蓮
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仏教においてもLoutusは大きな意味をもちます。蓮華の上に座する菩薩をよく見かけます。M女史のミニプレゼンによると、蓮はただ精神的な清浄だけでなく誰にでも悟り到達することのできる能力があるというメッセージを意味するのが蓮だそうです。泥の中の池に育つ蓮は大きな美しい花を咲かせます。泥の中にありながら清く美しく咲く。つまり、「清らかな心」「神聖」という意味が付随したのではないかといわれています。先ほど紹介したエジプトの蓮は、正確に言うと睡蓮、英語ではWater Lily。そして、蓮はLoutusと言います。7~9月に開花期を迎え、8月中旬に見頃を迎えるそうです。 午前中に咲いた花は午後には閉じてしまいまうということで、満開の花を観賞するには、開花2日目の朝の早い時間に鑑賞するのがオススメのこと。174.png
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梅雨が明けると、本格的な夏の始まりです。皆さん、どうぞご自愛ください。次回の講座は8月1日です。  (T.M)169.png

by connection-eigo | 2019-07-23 18:14 | プレゼンテーション