2018年 08月 06日
朝日カルチャーセンター中之島教室『英語で学ぶ日本文化』July 5th, 2018
さて、先ずはお詫びをしなくてはいけません。朝日カルチャー・中之島での講座『英語で学ぶ日本文化』7月分の受講生の方のミニプレゼンのご紹介がまだブログにアップ出来ていない状態で、8/2に講座を迎えてしまいました
先日のクラスではお詫びと同時に、言い訳なども少々・・・ぶつぶつ・・・。情けないことでございます。
反省、反省。。。
さて、気を取り直し、取り急ぎ7月分を先にアップいたします。
月初の木曜日に行われるこちらの講座、7月は5日(翌日豪雨が西日本に猛威を振るいおおくの地域が被害を被り、多くの方々が犠牲者となったのはまだ記憶に新しいです。)でした。毎回、受講生の方が旬のお菓子をお持ちくださったり、絵葉書をご自身で描いてお持ちいただいたり、毎回、時節をクラスの中で感じることができます。
さて、今月はトライアルの方が1名このクラスに参加されました。
S氏のミニプレゼンは花鳥風月についてお話しされました。外国の方に伝えたい日本語の四字熟語ランキング・ベスト5!
1位 一期一会 2位 花鳥風月 3位 誠心誠意. 4位 森羅万象. 5位 一日一善
皆さんはどの四字熟語が好きですか?また外国の方にお伝えするとしたらどれを選びますか?
S氏がこれらの四字熟語で一つにスポットライトをあてたのが、2位の花鳥風月です。この言葉は日本には美しい自然の風物を表しています。自然を愛でて優雅な生活をすることを粋としていることです。
S氏は『建築へ向かう旅』著:若林滋氏の1冊の本を通じて、日本における建築用法がどのように日本人の伝統的美意識を表しているのかという観点からお話しをされ、またヨーロッパ建築についても同時に触れてお話しされました。ヨーロッパ建築はレンガや石を積み上げて先ず壁を作り、建物を作る組積工法に対し、日本建築は木材を組み合わせて先ずは屋根を作る、軸組工法が一般的だそうです。
日本は気候上、風通しをよくすることが第一とされています。家に風を通すために開放可能な壁としての障子やすだれ、欄間などが工夫され『風』は家に入ってくる自然の象徴であったという。ここでS氏が風に関する日本人の持つスピリッツを例えとしてお話しされたのでご紹介いたします。
『風まかせ』に『明日は明日の風が吹く』英語ではTomorrow is another day 日本人にとって風は自然であり、美であり、運命であったそうです。日本人はその場の空気によって物事を決めるといいます。風を通すというこはつまり空気を変える、空気を新しくすること。つまり新風を吹き込むということだそうです。
これは私の意見なのですが、今の日本はどうも風通しが悪く感じられ、社会全体に閉塞感が感じられる。変化・改革など迫られる時代にある中、無意識にベクトルが反対に向いていて、変わるということに恐れの念を抱き、現状に固執しているように思います。ニュースで大きく報道されている大学関連のスキャンダル、そして政治関連スキャンダル・・。日本のお偉いおじさまたちはやはり固執するという傾向が強く、また権力も持っているので、なんだか日本がどんどんガラパゴス化していくのではないかと心配になるのは、私だけでしょうか・・・。
あっ、話がずれてしまい失礼しました。
次にM氏のミニプレゼンです。
前回に触れましたが、今年に入り、西国三十三箇所、観音様をめぐる巡礼をされている同氏。夏は暑いので現在は小休憩。といってもいつもアクティブでいらっしゃいます。
7月は泉涌寺の観音様についてお話しされました。日本には数多くの仏像が祀られています。仏像は如来・菩薩・明王・天部と4つのグループに分かれています。菩薩はたくさんのジュエリーをつけているし、お顔もどことなくフェミニン。なので菩薩は女性的部分をイメージされる方が多いが、仏像エキスパートは、仏像は基本中性ということです。
では話を戻しましょう。M氏の好みの菩薩は京都は東山区にある泉涌寺の観音様についてです。泉涌寺は真言宗泉涌寺派総本山の寺院で、斉衡3年(856年)貴妃観音が安置されている観音堂。像容の美しさから玄宗皇帝が亡き楊貴妃の冥福を祈って造顕された像との伝承を生んだ。江戸時代から楊貴妃観音様と呼ばれて信仰されている。
宝相華唐草透かし彫りの宝冠、手には宝相華を持ち、彩色が多く、生けるが如く端座するこちらの観音様は貴妃観音と言われるその名にふさわしい御像だと、M氏が感想を述べられました。
泉涌寺についてはこちらをクリックしてください。
最後にS女史のミニプレゼンです。同女史はこの度の絵はがきに桔梗の土鈴を描いてくださいました。晴明神社と樂焼を見てまわられた時のお話しについてです。まずはじめに晴明神社は京都市上京区にあり、陰陽師、安部晴明公をお祀りする神社で有名です。
晴明神社についてはこちらをクリック
次に樂焼は桃山時代(16世紀)樂家初代長次郎によって始められました。樂焼の技術のルーツは中国明時代の三彩陶です。桃山時代には京都を中心にそうした色鮮やかな三彩釉を用いる焼物が焼かれはじめていたそうです。ホームページから抜粋したのですが、利休の詫思を汲み取り、一碗ん中に表現した樂茶碗。私はこのような日本の陶器が大好きです。土臭くて、パーフェクトボディではない形。ありのままの形が素朴にそして静かに存在する。S氏が日本建築について、どのように日本のメンタリティー的と関連しうるかということについて触れられましたが、こちらの焼き物についても相通ずるものがあるのではないかと思います。例えば、ルネッサンス時代の建築様式が左右対称Symmentricalに対して、日本建築は『流れる』フローであったり、陶器であれば、左右非対称Asymmentricalであること。だと思いました。樂焼情報
重ねて、ブログのアップがかなり遅れたことお詫びいたします。
8月分については、お盆休み中にアップする予定です。
私ごとですが、8月は中旬より、自身の勉強のため2週間ほど大学の図書館に篭ります。
知恵熱が出ないか心配ですが、頑張ります。
酷暑が続きますのでどうぞご自愛ください。 (T.M)
by connection-eigo
| 2018-08-06 11:29
| プレゼンテーション