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朝日カルチャーセンター中之島教室『英語で学ぶ日本文化』Apr.5 2018

2ヶ月ぶりとなった『英語で学ぶ日本文化』101.png 3月は講師である私、南出の怪我により、休講となりました。受講生の方にはご迷惑をおかけしました。

さて、4月179.png新年度の始まりです。今年度もどうぞ宜しくお願いいたします。

この度はお一人、クラスに体験として参加されました。

いつも机の上にならぶ旬のお菓子を撮るのが恒例となっているのですが、今回は少々撮り損ねました。かろうじて1枚だけ、旬の和菓子をパチリ。4月はやはり桜色。花ふぶき。この淡いピンクと交わる白が躍動感をだしているように見えます。他の写真が撮れなかったので、その代わりに私が先日、仕事の移動中に撮った八重桜です。179.png
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今回のトップはM氏です。『日本の凧』についてです。3月30日の日経新聞に掲載されていた記事からです。お正月に空に浮かぶ。最近では、凧を目にすることも少なくなってきました。さて、凧は英語でkite。でもタコという名前からタコ、つまりoctopusと関連してしまう。146.png
記事は凧の呼び名の歴史についてです。

凧の歴史は長く、平安時代に中国から日本に伝わったそう。当初は凧は『紙と鳶』と書いて紙鳶(しえん)と呼ばれていたそうです。ちなみに鳶の感じだけだと『とんび』109.png
凧は四角い胴体が風を受けて左右に反り、長い尾をひいて空に舞う姿が烏賊(=squid)を連想させたそうです。
後に、庶民の遊びとして広まると、『イカノボリ』=squid streamer『イカ』=squidとして呼ばれるようになりました。そこで、先ほどの疑問。なぜ『Tako=たこ』になったのでしょう?

江戸時代に関東地方に伝わった際、江戸の人が''Ika''という本来の名に対抗して、''Tako''=ocutopusと呼んだからだそうです。常に東西は文化的は対抗意識がいつの時代もあるのですね。105.png

次にS氏です。ミニプレゼンのタイトルは日欧文化比較です。日本と欧州、欧州をひとつくくりにするのは、範囲が広いような気もするのですが、宣教師であるポルトガル人のルイス・フロイスが16世紀に日本に来た頃は、ヨーロッパは現在のような国家というようなくくりはなくて、大きな一括りとなるものが、キリスト教という土台からの社会形成であったから、そう考えると日欧文化というタイトルは理解できるのではないでしょうか。

先ほど触れた、宣教師のルイス・フロイトが65歳、九州で最期を迎えたということですが、伝道活動中に多くの報告書を残し、ヨーロッパ人人と日本人間の生活や風俗の違い、当時の日本の政治や経済などについて客観的の記したそうです。この資料は1585年にまとめられ。40枚ほどの小冊子で、刊行されることなくスペインのマドリードに保管されていて、1946年に発見されてポルトガル語原文にまずドイツ語で訳されて、1965年に日本語訳され、1991年に岩波文庫から発刊されたとのことです。
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この本の中からS氏が興味のあるいくつかの文化比較をこのミニ・プレゼンで発表してくれました。例えば、日本人は1年に3回衣替えすること。教会と日本の寺院の間口の違い。興味深かったのは、当時ヨーロッパ人が全てのものを手を使って食するのに対し、日本では、男も女も子供の頃から二本の棒を用いて食べる。(注記:ヨーロッパでフォークを用いる習慣が始まったのは17世紀)
その他、何点か紹介してくださいました。

S氏がみにプレゼンに着眼点はいつも面白く、是非私も読んでみたい本だと思いました。


次にS女史のミニプレゼンです。どう女史も読書家でいらっしゃいます。101.pngそして毎回興味深い本を紹介してくださいます。今回は世界地図に3つのピンポイント、舞台となる国です。先ずはスペイン。ピカソの描いた『ゲルニカ』は有名です。こちらは第二次世界大戦のナチ占拠の時で、反戦を訴える作品です。このゲルニカに関して、触れたいことがあります。今日BBCのニュースをみましたが、シリア情勢に関する大きな報道がされていました。シリアの内戦にはイランやロシアの支援のもと、アサド政権が今も続いています。でも内戦は悪化するばかり。今日、合衆国を中心に、この内戦に介入することに可決されたのですが、もし、アメリカ側が関わったらロシア側は報復するかもしれないと伝えました。メディアは少々緊迫した状態になっています。第二次世界大戦では、広島と長崎が被爆しました。第二次世界大戦終結の後の70年余りが経ちましたが、ここ数年、不穏な空気が流れています。森友・加計問題ばかりに焦点のあたる日本のマスメディア。政治家もいかにあしひっぱりをしていくか・・・。もう少し、世界の情勢にも目を向けて、日本のすべきことを世界にアピールしてもらいたいものです。
さて、愚痴はこの辺にして・・・。118.png
S女史のおすすめ本をまとめて紹介しましょう。
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こちらはインドに関連すること・・。
最後に日本は、
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『百年泥』と『おらおらでひとりいぐも』に関しては両方、芥川賞受賞作品です。

Y女史は『名古屋城』についてお話しをされました。名古屋城は徳川家康が天下統一の最後の布石として築いた城です。2009年から着工した『本丸御殿』の復元が今年度終わり、『天守閣』が今年の5月より木造復元事業に伴う調査及び工事が始まるということです。(2022年に終了予定。) 天守閣は木造建築で、慶長20年(1615年)初めに完成したお城、オリジナルではないのですが、1750年代に宝暦の大修理が行われました。名古屋大空襲(1945年)によって大部分を焼失し、戦後に天守などが外観復元されています。
地元では、大阪城。そして、姫路城に、松本城・・・、正直Y女史の紹介までは名古屋城については皆無149.pngだったのです。次回は大阪ー東京間で一度名古屋に下車して、是非、名古屋城に訪れたいと思います。様々なイヴェントも行われているようです。名古屋城についてはこちらをクリック。
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最後に、体験者の方にも即興トークをしていただきました。東京出身の方でいらっしゃいます。お仕事の関係で大阪にお住まいなのですが、こちらに住むようになってから、歴史探索が増えたそうです。関東はやはり江戸時代からの文化。関西は京都や奈良という立地的理由上、歴史に関する関わりを日々の生活で感じられるそうです。なかなか、興味深いコメントでした。


いつも興味深いミニ・プレゼン。今回もとても有意義な講座となりました。次回はゴールデンウイーク明けの5/10が講座日となります。174.png

Have a lovely ''Golden-week'' holiday and see you on the 10th of May.

(T.M)







by connection-eigo | 2018-04-11 22:59 | プレゼンテーション