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中之島朝日カルチャーセンター 『英語で学ぶ日本文化』9/17

ご無沙汰しています。T.M.です。 先週無事にヨーロッパから帰国しました。時差ぼけと葛藤しながら過ごした1週間。シルバーウイークのおかげでかなり元気になりました!

さて、先週の木曜日17日、中之島朝日カルチャーセンターの『英語で学ぶ日本文化』の講座がありました。通常は第1木曜日なのですが、私不在だったために日程を変更させていただきました。ありがとうございます。

秋分の日を迎え、すっかり気分は秋です。秋分の日はAutumn Equinox Dayといいます。太陽の黄系が180度に達した時で、太陽が真東からのぼり、真西に沈み、昼夜の長さがほぼ等しくなります。この日を中心にした7日間は秋の彼岸。西方に沈む太陽に阿弥陀如来と極楽浄土を思い、墓参りをして先祖を偲ぶときですね。お彼岸の時期になると彼岸花(spider lillies)が畦道に咲いているのをみることができます。

M氏は9月にちなんだ歳時記について紹介してくださいました。その紹介の中の一つにクローズアップしてみましょう! 中秋の名月です。今年、2015年の満月は9/27ですね。ヨーロッパやアメリカではSuper moonを鑑賞することができるのではないかと言われています。M氏が紹介されたようにこの中秋の名月、英語では''Harvest moon'' とも言われています。旧暦では8月15日の月を鑑賞するのがお月見を言われていました。このお月見を鑑賞する風習は中国の唐の時代からあり、それが平安時代に伝わりました。 M氏曰く、中国ではこの時期、仕事関係などでは大事な人に月餅を贈るそうです。十五夜は芋などの収穫時期でもあるので芋名月とも呼ばれています。 お団子(sweet rice cake dumplings), 芋(taros),すすき(pampas grass)にお神酒(sacred sake)が十五夜の欠かせないものですね。 
補足として、S氏が秋の七草に関する資料を持ってきてくださいました。秋の七草(seven autumn herbs)、かと思いきや、なんと! 正確には''the seven flowers of autumn'' ということです。1/7の春の七草が''seven herbs''にあるのに対して秋の七草は''seven flowers''  ハギ(bush clover), オバナ(Japanese pampers grass),クズ(Japanese arrowroot),ナデシコ(a pink dianthus),オミナエシ(Patrinia scabiosaefolia),フジバカマ(thoroughwort), キキョウ(a bellflower balloon flower) 

M氏は、水無月に続き、月餅を持ってきてくださいました!  私、27日まで待ちきれず、このシルバーウイークにペロリ、いただきました。美味しかったです。 M氏、Thank you!

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S氏のミニプレゼンのトピックは''Mizu ni nagasu''『水に流す』です。俳句で『水澄む』は9月の季語とのこと。日本人は、『水に流す』という言葉をよく使うという冒頭から同氏のプレゼンは続きます。さて、水に流すとは? 今まであったことを忘れ去ってしまうということで、すみませんということは、『ごめんなさい』『ありがとう』という2つのシチュエーションで使われます。 『すいません』は水の流れをせき止めて澄んでいない状態にしたことを詫びること、だそうです。 引き続きS氏のお話しから抜粋します。禊は罪や穢れを流すことで、古くから伝わる、神社での大祓えである茅の輪くぐりや流し雛などの祀りごとがあります。日本文化は稲作で成り立っていて、稲作は共同作業。何よりも水が必要不可欠。水の確保はヨコのつながりである共同体の村で行う。この共同体を維持していくには仲間意識が必要でそのためにはお互いが譲り合い、対立を避けることが重要であった。そこで『水に流す』というコンセプトが生まれた。英語では直訳である''run it through water''という発想がないのですね。似たような表現では''Let's bury the whole thing.'' つまり、''Let's forgive and forget.''になるそうです。 発想の違い、たくさんありますね。

Y女史は海外からの観光客の方のお手伝いをされているということで、今年の夏はとてもお忙しかったそうです。訪日される観光客の方はグラフでいうと右肩上がり。なんと宿がなかなかとれないそうです。さて、日本の宿というと旅館。旅館というと一泊お一人¥25,000~からという少々高額なイメージがるのですが、探せば、オールドスタイル旅館安いものだと¥3,000から見つけることができるとのことです。せっかく日本に滞在するのだから、旅館を体験してみたい!ということで、Y女史にとってほしいとリクエストされる方が多いとか! インターネットを駆使して調べるも、この夏はかなり苦戦されたようです。個人経営でしている旅館オーナーも少なくなってきているということで、やはり人材がなかなかみつからず継続するのは難しいとのことです。

この講座では学ぶことがたくさんあります。英語というベースがありながら、教養を高めることのできる講座ですね。私もみなさんに負けずどうんどん貪欲に色々学んでいきたく思います。

さて、次回の講座は10/1木曜日です。 宜しくお願いします。  (T.M.)
by connection-eigo | 2015-09-24 13:07